今日の複雑なデジタルビジネス環境では、企業は重要な意思決定を行う際に、サイロ化されたデータや断片的な洞察に悩まされることが多くあります。デジタルビジネスプロセスを強化するソフトウェアを効果的に管理するために、技術チーム(IT、エンジニアリング)とビジネスチーム(デジタルリード、プロジェクトマネージャー、CXO)の間では、この分散化されたアプローチがさらに顕著になる可能性があります。この格差は、多くの場合、チームの焦点や目的の違いから生じます。技術チームはソフトウェアの機能関連のメトリクスに集中しますが、ビジネスチームはデジタルビジネスプロセスのパフォーマンスに注目します。このギャップはフラストレーションを生み出すだけでなく、ビジネスメトリクスに悪影響を与えるソフトウェアの変更や、技術的な現実を見落とすビジネス上の意思決定など、深刻な問題を引き起こすおそれもあります。これら両方の障害により、収益の機会を逃す可能性があります。

こういった背景により、New Relicは最近Pathpointを導入しました。Pathpointは、ビジネスと技術のメトリクスを独自に組み合わせて、信頼できる唯一のソースにするビジネスオブザーバビリティソリューションです。IT/エンジニアリングチームとビジネスチームが構築および運用するソフトウェアのビジネスへの影響を把握できるようにします。さらに、Pathpointを使用すると、小売、銀行、フィンテック、ヘルスケアなどの業界全体でインサイトをビジネスパートナーとリアルタイムで共有し、あらゆるユーザータッチポイントにリアルタイムの財務洞察を提供できるようになります。これにより、運用効率が高まり、問題の財務的影響を分析し、サービスパフォーマンスをビジネスの成果に結びつけることが可能になります。

ビジネスオブザーバビリティとは?

ビジネスオブザーバビリティは監視だけを意味するものではありません。ビジネスエコシステム全体をリアルタイムで深く理解することです。サーバー上で実行されているコードや基盤となるインフラストラクチャから、ウェブサイトで「購入」をクリックする顧客までに至ります。技術スタックと財務上の成果の間に明確な線を引くことが重要となります。すべてのクリック、すべてのコード行、すべてのインフラストラクチャの変動が、収益にどのように直接影響するかを追跡できることを想像してみてください。それがビジネスオブザーバビリティのパワーです。

New Relic Pathpointとは?

New Relic Pathpointの中核は、デジタルプロセスを強化するソフトウェアを効果的に運用する上で必要な、技術的メトリクスとビジネス戦略を結び付ける橋渡し役になることです。システムの健全性とパフォーマンスを監視するだけではなく、ユーザーに影響を与えるビジネスの各ステージのコンテキストで、これらの側面を理解することが重要です。Pathpointは、従来の監視を超えて、APM 360のシステムレベルのデータをユーザーに影響を与えるステージと直接相関させてモデリングすることで、インサイトをリアルタイムに提供します。これにより、稼働停止期間の収益の損失といったビジネスに直接影響を与える重要なメトリクスの可視性を、技術チームがビジネスサイドに提供できるようにします。

このレベルの可視性により、企業経営者は、社内外すべての依存関係を含むビジネスプロセスがどのように機能しているかといデータに基づき、ソフトウェア投資に関する意思決定を行うことが可能になります。組織は収益に影響を与える社内システムに優先順位を付け、問題の特定と対処を簡単にし、すべてのチャネルにわたる全体的な顧客体験を向上させて、投資収益率(ROI)を最大化することができます。

eコマースプラットフォームを想像してみてください。Pathpointを使用すると、エンジニアリングチームは、買い物客のサイトへのアクセスからチェックアウト、最終的な商品の配送に至るまでのeコマースプロセス全体をリアルタイム監視できます。カスタマージャーニーの各ステップは、基盤となるソフトウェアサービスにリンクされており、これらのサービスの詳細なパフォーマンスと稼働時間に関する洞察を提供するほか、ビジネスのパフォーマンスについての洞察も得られます。Pathpointは、技術チームとビジネスチームの両者がビジネスメトリクスの重大な変化に対応できるようにします。エンジニアは、基盤となるソフトウェアサービスの問題がこれらの変化の原因となっているかどうかを迅速に診断し、New Relicオブザーバビリティプラットフォームの能力を最大限に活用して、収益に影響を与える前に根本原因をすばやく特定して対処できます。

Pathpointは単なるソリューションではなく、戦略的資産です

New Relicユーザーは、Pathpointを活用して、顧客の閲覧行動、検索クエリ、製品選択、支払い処理時間、販売後のアクティビティなどのプロセスを効率的に管理しカスタマイズでき、システムパフォーマンスの財務上の影響を迅速に評価できるようになります。重要なビジネスメトリクスを詳細なテレメトリーデータと統合することで、経営陣はシステム運用が財務結果に与える影響を明確に把握できるようになりました。

さらに、Pathpointは、ユーザーインタラクションとコンバージョンパターンの詳細な分析を容易にし、顧客離れの減少、サービスレベル目標の調整、設定、監視、財務目標に沿ったダウンタイムの最小化、ビジネス価値に基づいたタスクの優先付けを行うことができます。その結果、より効果的なリソース割り当てとコスト管理の改善が実現し、運用が合理化されるため、効率が最大化されます。

主な機能とメリットは以下の通りです。

  • ビジネスインパクトに基づく決定を行う:ソフトウェアパフォーマンスと重要なビジネスメトリクスを併せて確認することで、システムの問題による財務的な影響を評価してよりよい決定を導く
  • 顧客体験を高め、収益を拡大:ユーザーに実際に影響を与えるステージとコンバージョンパターンに関連してシステムの健全性を分析し、解約率を低減して収益を高める
  • ダウンタイムの財務的影響を最小化:サービスレベル目標をビジネス目標に合わせて容易に調整、設定、監視し、ビジネスの優先事項に適合するようサービスパフォーマンスを改善する
  • リソースとコストを最適化:アプリケーションやサービス、インフラストラクチャをビジネス機能に合わせて戦略的にグループ化し、ビジネス価値に基づいて予算や支出を優先づける
  • 生成AIによるインサイトを活用(今後提供予定)New Relic AI (現在早期サインアップ可能)で自然言語のプロンプトを使用して、コスト削減の機会を特定し、隠れた収益の可能性を容易に発見する

New Relic Pathpointは、企業がカスタマージャーニーのあらゆる側面を理解し、最適化する方法を変革するという当社の取り組みです。データを実用的なインサイトに変え、あらゆる顧客とのやり取りを成長の戦略的な機会にすることが重要です。

企業がデジタル環境をナビゲートする際、Pathpointは企業をより効率的で顧客中心のデータドリブンな運用に導きます。